台風上陸が多い1週間

9月26日からの1週間は過去に上陸した台風がとても多い1週間です。9月26日だけで3個、あわせて5個もありますが、そのうち4個は西日本に上陸して日本を縦断するコースです。(Yahoo 災害カレンダーやWikipediaを参考にまとめてみました。)
今年2018年の台風24号は9月26日6時現在 沖縄の南にあり、大型で非常に強い勢力で、まだ先々の進路を見通せません。過去の台風のように日本に向かってくると秋雨前線と重なって大きな被害が出る可能性もあり、要注意です。(衛星画像は気象庁より)
◆伊勢湾台風 1959年
1959年(昭和34年)9月26日18時頃、台風15号「伊勢湾台風」が和歌山県潮岬の西に上陸し、その後もあまり勢力が衰えず、名古屋市では最大瞬間風速45.7m/sを観測した。特に台風の進行方向東側に当たった伊勢湾岸では高潮により広範囲が浸水し犠牲者が増えることとなった。
災害規模は戦後最悪で、和歌山県、奈良県、三重県、愛知県、岐阜県を中心に死者4,697人・行方不明者401人、負傷者38,921人、住家全壊40,838棟、被災家屋は500,000棟以上に達した。この台風を契機として、1961年(昭和36年)に災害対策基本法が制定された。
◆狩野川台風 1958年
1958年(昭和33年)9月26日21時頃、台風22号「狩野川台風」が伊豆半島南端をかすめ、翌27日0時頃に神奈川県三浦半島に上陸、東日本・北日本を北上した。
秋雨前線の北上により東海・関東地方で大雨となり、伊豆半島の静岡県湯ヶ島では年間降水量のおよそ3分の2となる24時間降水量694mmを記録し、狩野川流域が氾濫した。
また、東京都心でも日降水量371.9mmを記録する大雨となり、東京都や神奈川県では新興住宅地の浸水や造成地の崖崩れが相次ぐなど都市化による災害が顕在化したことも特徴で、関東地方や静岡県を中心に、死者888人、行方不明者381人、家屋損壊4,293棟、家屋浸水500,000棟以上の甚大な被害が発生した。
◆洞爺丸台風 1954年
1954年(昭和29年)9月26日2時、台風15号「洞爺丸台風」が鹿児島県大隅半島に上陸し、九州を縦断後に日本海へ進み、時速100kmの猛スピードで北上した。この台風は、九州に上陸する頃から温帯低気圧 (爆弾低気圧) に性質を変えたとみられ、日本海を北上中にかえって発達し、北海道室蘭などでは最大瞬間風速50m/sを超えた。
この台風で9月26日に青函連絡船5隻が遭難、うち「洞爺丸」(乗員乗客1,314人)は函館港内で転覆・沈没し1,139人が死亡した。また北海道岩内町では強風により大火が発生し、市街地の8割が焼失した他、港まで延焼し多数の船舶にも被害が及んだ。
この台風で全国で死者・行方不明者1,761人、被災家屋は130,000棟以上に及ぶ甚大な被害が発生した。
◆りんご台風 1991年
1991年(平成3年)9月27日16時過ぎ、非常に強い勢力の台風19号が、長崎県佐世保市の南に上陸した。台風はその後、早い速度で日本海を北上、北海道渡島半島に再上陸した。台風が勢力を保ったまま北上したため、全国的に暴風や高潮による被害が発生した。青森県で収穫間近のリンゴが軒並み落果する被害が発生したため、世間では「りんご台風」とも呼んだ。被害は全国で死者・行方不明者62人、負傷者1,499人、家屋損壊170,447棟に及んだ。
◆2004年台風21号
2004年(平成16年)29日8時30分頃、鹿児島県串木野市(現在のいちき串木野市)付近に上陸した台風21号は九州・四国・近畿・北陸地方と日本列島を縦断し、30日朝に東北地方で温帯低気圧に変わった。
台風周辺の発達した雨雲と秋雨前線の影響で西日本と東海・東北地方で大雨となり、特に紀伊半島では三重県宮川村(現在の大台町)で1時間に139mm、三重県尾鷲市では日降水量740.5mmを記録した。この台風の被害は全国で死者・行方不明者27人、浸水・損壊家屋22,000棟以上となった。