ハザードマップを見直そう

2015年(平成27年)9月7日から11日にかけて、台風18号から変わった低気圧の影響で、10日に鬼怒川が決壊するなど大水害か発生し 「平成27年9月関東・東北豪雨」 と命名されました。
9月9日に関東地方北部を中心に豪雨となり、24時間雨量が10日の朝までに鬼怒川上流である栃木県の日光市五十里で551.0ミリを観測。決壊地点の茨城県常総市付近の降雨量はそれほどではなかったのですが、10日12時50分に鬼怒川の左岸 (東側) 堤防1か所が決壊。鬼怒川と小貝川に挟まれた広範囲が水没し、直接的な死者2名、災害関連死12名などの人的被害のほか、東日本大震災の教訓を取り入れて2014年に竣工したばかりの常総市役所本庁舎も浸水し、全半壊家屋5000棟以上の被害が発生しました。(参考: Wikipedia)
この災害の特徴は、南北に流れる鬼怒川に沿うようなかたちで「線状降水帯」が連続的に発生したこと、また、堤防が決壊した場所と豪雨のエリアがかなり離れていたことが挙げられます。
賀藤リサーチ・アンド・アドバイザリーの分析によると、(投稿日:2015年9月17日)「鬼怒川の側の浸水区域については、ハザードマップの予想浸水区域とほぼ一致し、浸水深の予想も全般的にはほぼ実際の浸水深と合致していたのではないかと思われる」とのことです。
これは2018年7月の西日本大水害における倉敷市真備町のケースと同様で、ハザードマップが有用であることを証明しています。しかし調査をすると、「ハザードマップを知らない、見たことがない」 という人が大半であるというのは残念です。上尾市にもハザードマップがあり全戸配布され、Webでも公開されています。自宅周辺のリスクを再確認するようにしたいものです。