東京下町で 「広域避難」 発令も検討
東京都の東部は 「海抜ゼロメートル地帯」 が多く、洪水や高潮などで大規模な浸水が起きることが想定されています。このため江戸川区、江東区、墨田区、足立区、葛飾区の5区では 「江東5区広域避難推進協議会」 を立ち上げ、区外の自治体に避難する 「広域避難」 について協議を行い、避難計画とハザードマップを8月22日に公表しました。
(参考 : NHK News Web 2018.08.22

計画は過去最大規模の豪雨 (3日間の総雨量で荒川流域で632ミリ、江戸川を含む利根川流域で491ミリ) によりこの両河川が氾濫した場合を想定。作成されたハザードマップでは5区のうちおよそ9割のエリアが浸水し、床上浸水想定地域の人口は250万人、浸水が2週間以上続くエリアの人口は100万人に上るとしています。浸水深が最大5メートル以上と想定されるエリアは1割もあり、最も深いところでは10mに達する所もあるそうです。浸水深5メートル以上では2階でもだめですが、10mとは驚きです。
広域避難計画では、中心気圧が930ヘクトパスカル以下の台風が東京を直撃するおそれがある場合、直撃の3日前から自主的な広域避難を呼びかけ、24時間前からは 「広域避難勧告」 を共同で発令することになっています。しかし現状では受け入れ先となる避難場所の指定はなく、5区以外の近隣自治体の親戚や友人宅、ホテルなどに避難するよう呼びかけています。あまりに対象人口が多いことと、学校なども浸水が予想され避難所として使えないからでしょう。ですから、埼玉県や千葉県などにも避難してほしい、というわけです。
上尾市でも荒川沿いに5m以上の浸水想定地域があり、稀に人家があります。浸水深2~5mの地域はかなりあります。住んでいる場所の高さや地形をよく調べ、場合によっては2階にボートを用意するなどの対策が必要でしょう。