真備町では1階の要支援者が
倉敷市真備町の大水害では51人もの方が亡くなられましたが、朝日新聞8月5日付朝刊2面によると、亡くなられた方のうち実に82%にあたる42人が建物の1階部分で、1人が2階部分で死亡。また災害時避難行動要支援者が同じく82%の42人。建物が平屋建ての方は21人、2階建て以上が21人。地理的には必ずしも浸水深が高いエリアに集中せず広範囲にわたり、浸水深がそれほどでない所でも亡くなられた方がいらっしゃいます。こうしてみると、水深5mに達するほどの洪水でしたが、可能なら垂直避難がかなり有効だったのではないかと思われます。
また、静岡大学の牛山素行教授によると、真備地区の流失家屋は推定7軒・死者2名で、ほとんどの方が 「流失していない家屋」 で亡くなったことになります。
今回の豪雨で、大雨特別警報の発令 (7月6日午後7時40分) を6日中までに認知した人の割合は、岡山県で80.6%でしたが、水平避難行動 (避難所などへ向かう) をとった方の割合はほぼ10%に留まります。また情報が不十分ですが、全国で避難行動中に亡くなられたケースも多いらしいとのことです。
「避難しようと家の外に出たところ」 • 8人以上の可能性 「避難先へ車で移動中」 • 8人以上の可能性
(静岡大学防災総合センター 牛山素行「平成30(2018)年7月豪雨による人的被害等についての調査(速報)(2018/08/03版・8/4加筆修正) 」
身を守るための行動として、低い土地では早期の避難、間に合わないときの垂直避難 (お隣の2階でもいい)、避難行動要援護者への対応、などが大きな教訓ではないかと思います。